「自分の嫌いなところ」を好きだと言う男性を好きになれるか(凪のお暇)
私はLINE漫画でよく無料漫画を読むのですが、続きが気になって思わず購入してしまった漫画を少しずつ紹介していきたいと思います。
第一回目はコナリミサトの「凪のお暇」(秋田書店、連載中)です。
空気を必死に読もうとするが上手く読むことができない、アラサーOLの渚が主人公のお話です。
物語の内容を具体的に記載することはしませんが、ネタバレを含みますのでご注意ください。
アラサー女性が主人公の漫画はあまり読まない
私は基本的に、アラサーが主人公の物語は読んでいません。私にとって漫画は現実逃避。読むとしたら、学生が主人公の話か、異世界の話がほとんどです。
自分の同じ年代の主人公って、現実突き付けられている気がしてなんだか読む気になれないんです。笑
現実を忘れたくて漫画の世界へ行きたいのに、漫画の世界でまで現実は見たくありません。
そしてアラサーOLが主人公の話は、始まりが悲惨なものが多いんです。(結衣子調べ)
「凪のお暇」も主人公がエリートイケメン彼氏の慎二に振られ、仕事も失うところから始まります。
LINE漫画での評価がとても良かったため読み始めたのですが、1話を読んだところでは
「結局、全てを理解してくれる年下のイケメンが現われて結婚してハッピーエンドかな?」
と思いました。(偏見ごめんなさい)
急に物語の展開に引き込まれたのは、4話の終わりです。
主人公を振ったエリートイケメン(だがモラハラ)の慎二の違う面が見えてきます。慎二の凪に関する想いが気になって、物語から目が離せなくなりました。
凪を振るだけの、嫌な男(その後出番なし。物語が盛り上がってきたら、ライバルとして出現はするかもしれない(結衣子の予想))だと思っていた慎二が、その後も物語にキーパーソンとして登場して来て、いい意味で予想を裏切られました。
物語から目を離せないポイント
世渡り上手に見えて、恋愛には不器用な慎二
今後の凪と慎二の関係がとても気になります。
凪は空気を必死に読もうとして、空回りする自分のことが大嫌いです。新生活では、そんな自分を変えようと励んでいます。
対して慎二は、「空気を必死に読もうとして、空回りしている」凪のことが好きなんです。
凪の好きなところをちゃんと本人に伝えられているわけではないため、凪はこのことを知りません。
そもそも慎二は、自分は凪のことが好きなのだという気持ちもしっかり伝えられていないのです。
慎二は、周りの人が何を言ってほしいのか気持ちを汲み取ることができる空気の読める人ですが、なぜか凪の気持ちを察することはできません。
ただのモラハラ男ではなく、とっても不器用な人なんです。
慎二は、凪の「なりたい姿」を受け入れられるのか
凪は周りの目を気にしてばかりいる自分をやめ、自然体の自分を肯定しようとしています。
しかし慎二は前にも書いたように「空気を必死に読もうとして、空回りしている」凪のことが好きなため、自分を変えようとする凪の邪魔をしてこようとするんです。
素直に好きなんだと言えればいいのに、酷い言葉を投げつけて、凪を更に追い込みます。
読みながら
「凪のことが好きなら、そんなこと言うなよ!」
とか
「その気持ちを本人に伝えればいいのに、なぜ言わない!」
とか慎二の言動への突込みが止まりません。
凪の「なりたい自分」を受け入れてあげない限りは、凪と慎二が上手くいくのは難しいかな…? と思います。
凪は、最終的に誰に惹かれるのか
新生活では、自分の駄目なところも全て許してくれる隣人ゴンさんが現れ、凪はゴンさんに惹かれていくのですが……私は慎二押しです。笑
私にも自分の中に「好きな自分」と「嫌いな自分」がいますが、好きな自分も嫌いな自分も両方合わせて“私”なんだと感じています。
気付かないうちに「嫌いな自分」が出てしまうこともあり、その度に反省することになるんですけどね。つい昨日も嫌いな自分が出てしまって、反省したばかりですよ。
しかし、嫌いな自分を全否定するのではなくて、嫌いな自分を受け入れたうえで上手く付き合っていくことが大事だと思っています。
嫌いとはいえ、「自分」であることは変わりません。どんな自分でも、「自分」を否定しなきゃならないことはちょっと辛いです。
凪には、嫌いな自分の部分も少しずつ受け入れていってあげてほしいな…という私のただの希望です。
駄目なところも認めてくれる、ゴンさんのような存在はとても貴重で有難いんですけどね。
3巻まで読んだところだと凪を救えるのは慎二しかいない気がするのですが、今後どうなるのか読めません。
最後に
4巻は初夏に発売予定だそうです。
凪と慎二のわだかまりが、少しでも解消されたらいいなーと期待しています。
まだ3巻までしか発売されていなくて後追いで買いやすいので、ぜひ読んでみてください!
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